教員ってボーナスはどれくらいもらえるんですか?年収は?
今回はこんな疑問にお答えします。
・教員のボーナスについて知りたい人
・教員の年収に興味がある人
・管理職からの評価を知りたい人
教員に限らず、公務員って給料が安定していることが魅力のひとつですよね。
さてそんな公務員。ボーナスはどれくらいもらえるのでしょう。
そして気になる年収は、どれくらいなのでしょう。
30代教員である僕が解説していきます。
先に結論を書いておきます。
・ボーナスは平均よりも高い
・年収も平均よりも高い
・しかも安定感バツグン
「教員のボーナスはどれくらい?」「管理職からの評価が気になる」という方はぜひ参考にしてみてください!
ボーナス=期末手当+勤勉手当
6月と12月に入るボーナス。
これは2つの手当の合計です。
その2つの手当とは「期末手当」と「勤勉手当」です。
期末手当:各職員の在職時間に応じて支給される手当
期末手当は、それぞれの職員がどれくらい長くその職についているか、という期間の長さに応じて支給される手当です。
計算方法はこのようになっています。
期末手当=基礎額×支給割合×在職期間割合
基礎額は次のように求めます。
基礎額=給料の月額 + 扶養手当(期末手当のみ) + 地域手当 + (給料の月額+地域手当)× 役職段階別加算割合
給料の月額には、教職調整額や給料の調整額を含みます。
役職段階加算割合とは、肩書によって加えられる割合です。
例えば校長なら15%、教頭なら10%が加算されます。
支給割合とは、6月は1.25、12月は1.50で計算されます。
ただし変動しやすいところですので、注意してください。
在職期間割合とは、6月から12月までの6か月間に在職していた期間の割合です。
6か月間ずっと在職していれば100%、そうでなければ80%、60%…と下がっていきます。
育児休業を含めて休職中ならば半分として計算されます。
勤勉手当:各職員の勤務成績に応じて支給される手当
勤勉手当には、管理職からの勤務成績の評価が関わってきます。
計算方法はこのようになっています。
勤勉手当=基礎額×成績率×期間率
基礎額は先ほどと同じです。
基礎額=給料の月額 + 扶養手当(期末手当のみ) + 地域手当 + (給料の月額+地域手当)× 役職段階別加算割合
成績率とは、勤務の状態を管理職が判断し、設定した割合です。
上から「特優」だと0.885、「優」なら0.735、「良好」なら0.635、となっています。
管理職からどんな評価を受けているかわかるのですね…!
興味のある方はぜひ、計算してみてください。
期間率とは先ほどの在職期間割合と同じようなものです。
6か月在職していれば100%、それ以降は段階的に下がっていきます。
うーん、ややこしいですね…
基礎額さえ出せてしまえば、あとは結構単純に計算できますよ!
年齢別・教諭のボーナスと年収
ここからは具体的に計算をしていきましょう。
ドキドキ…
各年齢の給料についてはこちらの記事を参照しました。
30歳・教諭のボーナスと年収
基礎データ
- 30歳教諭
- 22歳で正規採用
- 給与の伸びなし(ここまで4号給の昇給のみ)
- 成績率は「良好」
- 在職期間割合および期間率は100%とする
- 基礎額を300000円とする
期末手当(12月):300000×1.5×100%=450000
勤勉手当:300000×0.635×100%=190500
12月のボーナス:450000+190500=640500
ざっくりした年収:300000×12+640500×2=4881000
おおよそ480万円です。
40歳・教諭のボーナスと年収
基礎データ
- 40歳教諭
- 22歳で正規採用
- 給与の伸びなし(ここまで4号給の昇給のみ)
- 成績率は「良好」
- 在職期間割合および期間率は100%とする
- 基礎額を380000円とする
期末手当(12月):380000×1.5×100%=570000
勤勉手当:380000×0.635×100%=241300
12月のボーナス:570000+241300=811300
ざっくりした年収:380000×12+811300×2=6182600
おおよそ618万円です。
50歳・教諭のボーナスと年収
基礎データ
- 50歳教諭
- 22歳で正規採用
- 給与の伸びなし(ここまで4号給の昇給のみ)
- 成績率は「良好」
- 在職期間割合および期間率は100%とする
- 基礎額を430000円とする
期末手当(12月):430000×1.5×100%=645000
勤勉手当:430000×0.635×100%=273050
12月のボーナス:645000+273050=918050
ざっくりした年収:430000×12+918050×2=6996100
おおよそ700万円です。
60歳・教諭のボーナスと年収
基礎データ
- 60歳教諭
- 22歳で正規採用
- 給与の伸びなし(ここまで4号給の昇給のみ)
- 成績率は「良好」
- 在職期間割合および期間率は100%とする
- 基礎額を450000円とする
期末手当(12月):450000×1.5×100%=675000
勤勉手当:450000×0.635×100%=285750
12月のボーナス:675000+285750=960750
ざっくりした年収:450000×12+960750×2=7321500
おおよそ730万円です。
教員のボーナスは高い!しかも安定!
さて、教員のボーナスは高いのか、低いのか。
気になるところですよね。
こんなグラフがありましたので紹介します。
先ほど計算したところ、教員のボーナスはこのようになりました。
- 30歳:約120万円
- 40歳:約160万円
- 50歳:約180万円
- 60歳:約190万円
こうしてみると、教員のボーナスはかなり高いと言えるのではないでしょうか。
おお…うれしい結果です!
さらに教員は公務員ですので、ボーナスがほぼ確実に出る、という強みもあります。
企業に勤めていると、業績悪化のために今期はボーナスカット、ということもよくあります。
というかそれが本来のボーナスの意味合いなのです。
業績がよかろうが悪かろうが、常に一定の年収を維持できる。
これこそ公務員は安定している、といわれる理由です。
素晴らしいことですね!
教員の年収は高い!しかも安定!
では次に、年収はどうでしょうか。
このようなデータがありますので比べてみましょう。
さて、教員の年収はいかほどか、先ほどの計算結果をまとめましょう。
- 30歳:約480万円
- 40歳:約618万円
- 50歳:約700万円
- 60歳:約730万円
すべての年代で平均を100万円以上も上回っています。
これもうれしい結果です!
教員の年収が平均以上であることがわかりますね。
しかも業績の影響を受けませんから、とても安定しています。
役職がついて教頭や副校長、校長になればさらに年収は上がっていきます。
結論:ボーナス・年収共に平均よりも高く、しかも安定している
それでは今回の結論です。
・ボーナスは平均よりも高い
・年収も平均よりも高い
・しかも安定感バツグン
教員というと、安い給料でこき使われるイメージをお持ちの方も多いと思います。
実際、業務量に対して給与が見合っていないとも思います。
しかし、これだけのボーナス・年収を、毎年安定して、しかも減額されることなくもらえるということは、教員の魅力の一つなのではないかと思います。
お金が全てではありませんが、人生においてとても重要な要素のひとつであることは間違いありません。
みなさんはどう感じますか?
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは、良い教員ライフを!